風発_住民説明会2 ✒️ 公開:2026-04-27

本日は13時〜16時まで、鳥取県西部風力発電事業の住民説明会でした。
江府町役場2階が会場で、町民に限らず日野町の方も多く参加されていたようです。ざっと見たところ参加者は4〜50名ほど。前半の説明では計画の変更、予定の変更が示され、後半の質疑応答では活断層のことや撤退の条件、原状回復責任や分社化の意図などが問われました。
私も質問をする機会がありましたので、まずはそこを詳しく解説します。
※以下質問は前川、回答は石橋氏(事業責任者)※再質問・再回答などもまとめてます
1️⃣
3町長との面談拒否の理由
質問:3町長との4月6日面談を“合同会見“を理由に事業者から拒否した、と聞いてるがそれはなぜか。横並びでの会見やその場でのやり取りを地元住民に見てもらうのが、正確なコミュニケーションだと思うが。
回答:ひとつは、町長から提示された“横一列に三町長様と事業者が並んでメディアからの質疑を受ける”条件、事業者はぶら下がりを条件として、折り合いが付かなかったため。そもそもなぜ横一列が駄目かというと、❶意見も立場も方向性も異なる中での共同記者会見ということ自体が、テレビ放映された時に、見る方へ誤解を与えてしまうのではないかと懸念した。❷仮に町長と事業者との間でのコミュニケーション過程が、そのままテレビ配信などされてしまうと、そこもまた偏った見られ方をされてしまう可能性もあると考えた。
もうひとつは、昨年7月の町長説明について、住民から「事業者ではなくメディアから情報を知る展開に不信感を覚えた」と言われましたため。共同記者会見を住民説明の前に行っては同じ事になると考えたため
2️⃣
質問者の個人情報開示
質疑:応答において質問者は町名・名前を述べるよう言われるが、根拠にされている経産省ガイドラインには受付時以外の個人確認規定はない。地域との信頼が重要だと言うが、なぜ必要無いことを求めるのか。12月12日の説明会では発言時氏名開示への難色を示す住民でかなり紛糾したが、その不安を経産省ガイドラインが根拠だという物言いは乱暴ではないか。
回答:確かにガイドラインの記載内容としては“推奨”という形ではある。しかし住民の皆様一人一人の方とコミュニケーションしていきたい、質問者に具体的に懸念を聞いてみたりする場に繋げたいと思っている。誰が来たのか、誰がどのような懸念、心配、意見を持っていらっしゃるのか、そういったことを個人単位で把握したい。そのため、氏名を発言の際にも名乗っていただくという運用でお願いしている。
3️⃣
事業を進める条件
質問:方法書に対し経産省は「地元の理解醸成に万全をつくしてない」と厳しく指摘していたが、現在は3町長が反対、江府町においいては議会も反対。経産省の指摘に対応出来ていないのが明らかな状況で、準備書は出せないのでは?撤退を考えていただきたい。
回答:指摘のとおり、合意がなければ事業が進まないというのは確かなこと。3町長と議会が反対されている状況のままでは、この事業を進めることはできないと考えている。
ただ、今は環境評価の予測過程にある。事業者としては万全の環境影響への配慮をした設計を出したい。それでも駄目ということであれば、そこは事業者として受け止めなければならないと思っている。
検証途中段階において、反対があるから撤退しようという政治的な判断は、事業者としては非常に中途半端。なので今、一生懸命、事業者にとって都合のわるい情報も開示をして、計画見直しについても話をしています。ご理解いただいた上で、まずは、環境への配慮が十分にされている設計を作り、説明をする。その上で判断していただきたい。
環境以外にも土木設計や風車の発電設備全体の審査ですとか、そういったところも一つの検証要素ではあります。それを一つ一つクリアして、理解いただくというところを、引き続き続けていきたい。今、この後及んでどうなのかと思われるのは認識しているが、まだ理解いただく余地はあると考え、事業を進めている。
事業を進めない条件が確認できたことは、一つの安心材料になりました。
私は風力発電そのものには反対ではありません。自然のエネルギーを電気に変えていくのはこれからますます必要になると思います。
しかしこのプロジェクトは次の理由から風力発電に適していません。土砂崩れの問題、補償の問題、50年・100年後の原状回復責任の問題、それらは地元の大きなリスク・負担になる一方で、普段からだけでなく災害時に優先的に電力が使えるなどの恩恵はありません。地域が受けるリスクとリターンの釣り合いが全く取れていません。
江府町やこの地域が人を魅了するのは、この手つかずの自然環境が人の手によって大切にされてきたからです。私はそれを活かせる町であってほしいし、安心してこの町に来て下さいと言える環境を守っていきたいと思います。

 
さて、以下は本日の全体の説明会記録、その概要です(ここからはAIで整理した文章※前川確認済)

説明会前半〔事業者から〕

前半は事業者から説明された事業計画、環境影響評価、土木設計、輸送ルート地域との対話状況についての説明。後半では、質疑応答で、事業の可否や住民の生活環境、安全性、将来責任に関わる重要な論点が問われました。
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説明会で確認された主な論点
今回の説明会で、資料および質疑応答から確認された主な論点は次のとおり。
  • 当初22基143MWの計画が、20基130MWへ変更
  • 除外の2基は騒音予測及びクマタカへの影響を踏まえて
  • 低周波音は63〜71dB(G)であり、知覚閾値100dBを下回るとの説明
  • 準備書の縦覧・公告は2027年1月〜3月頃へ遅れる見通しとの説明
  • 工事着工目標は2029年第2四半期頃と説明された

1. 説明会の位置づけ

今回の説明会は、2025年12月に開催された住民説明会で予告されていた、継続中の調査・予測・評価の状況を説明するための自主説明会として開催されたもの。今回の主なテーマは、環境影響に関する調査・予測・評価の現時点での状況、あわせて、関連項目として、土木造成の考え方、排水、安全性、輸送ルート、地域との対話状況についても説明されました。

2. 出席者

  • 事業者
    • 鳥取西部風力合同会社 (日本風力エネルギー株式会社)
  • 委託事業者
    • 一般財団法人日本気象協会 環境影響評価コンサル
    • パシフィックコンサルタンツ株式会社 土木設計コンサル
    • マルショウ運輸株式会社 輸送路調査

3. 計画変更の内容

調査・予測結果を踏まえ、業者は風車の基数を当初の22基から20基へ変更する方針を示した。
主な変更内容
  • 5号機 騒音予測の結果を踏まえて除外
  • 18号機 クマタカへの影響を踏まえて除外
  • 12号機 クマタカの営巣中心域への配慮から位置変更を検討
  • アクセス道路 巣中心域を避ける代替ルートを検討
項目変更後変更前
風車数20基 22基
総出力130MW143MW
対象区域伯耆町、日野町、江府町
羽の直径171m
ハブ高さ110m
高さ196m

4. 工程の見直し

アクセスルートの代替案検討、追加の動植物調査、調査結果を反映した準備書図書の作成、行政協議が必要となるため、準備書の縦覧・公告は当初予定より遅れる見通しと説明された。
資料では、準備書の縦覧・公告は2027年1月〜3月頃になる見込み
項目時期の目安
代替アクセスルートの検討完了2026年5月頃
環境影響評価準備書2027年頃
準備書の縦覧・公告2027年1月〜3月頃
環境影響評価書2027年後半〜2028年頃
盛土規制法・鳥取県盛土規制条例関係2028年後半頃
林地開発許可・保安林解除申請2028年後半頃
ウィンドファーム認証2028年末頃以降
工事着工目標2029年第2四半期頃
 

説明会後半〔質疑応答〕

※要約です。聞き取りや記録が不確かな部分もあり正確ではありません。参考程度にご覧下さい
※下記で事業者との話者表記の発言には委託業者も含みます

1. 活断層と地盤調査について


町民「今年の地震に関連して、地域周辺に活断層があるという話を聞いた。今回の設計では、活断層の影響をどのように取り入れるのか。」
事業者「活断層があるような場所に風車を建てる場合、伐採や造成については林地開発許可、風車の基礎構造については認証機関の審査を受けることになる。ボーリング調査などの地盤調査結果を提出し、認証機関が問題ありと判断すれば許可は下りず、建設はできない。調査結果を踏まえて判断されることになる。」

2. 排水設備の長期的な維持管理について

町民「排水が問題だと思う。排水設備は、長期的に安定して機能するのか。落ち葉や土砂で詰まって、オーバーフローするようなことが心配。」
事業者「建設後は、O&M、つまり運転・保守管理を行う会社が管理する。排水設備についても、運転期間中は維持管理の対象になる。」
町民「事業終了後はどうなるか。道路や排水設備を残す場合、誰が管理するのか。」
事業者「事業終了後の道路等の扱いについては、地元との協議になると考えている。例えば、林業などで道路を使いたいという要望がある場合には、道路を残すこともあり得る。その場合、自治体が管理するのか、林業関係者が管理するのか、事業者と引き渡し前に協議して決めることになる。」

3. 地下構造物・コンクリート基礎の撤去について

町民「撤去のルールについて確認したい。地下構造物、つまりコンクリート基礎の部分について、残す場合と撤去する場合があると思う。その条件はどう考えているか。どのような場合に残置し、どのような場合に撤去するのか。」
事業者「撤去に関しては、国の制度や許認可の条件、地元との協議を踏まえて判断することになる。風車本体は撤去対象になるが、基礎や道路などについては、撤去した方がよい場合と、残した方が安全面・利用面で合理的な場合があり得る。最終的には、関係者との協議により扱いを決めることになる。」

4. 日野町で説明会を開催しない理由について

町民「今回、日野町では説明会を開催しないようですが、なぜか。」
事業者「前回は三町それぞれで説明会を開催したが、今回は複数会場で、三町の住民の方が参加できる形をとっている。日野町の方も参加できる説明会として設定している。」

5. 騒音・低周波音の複合影響について

町民「低周波音について、複数の風車が同時に稼働した場合の複合的な影響はどう評価しているのか。」
事業者「今回の予測結果は、一部の風車だけではなく、全ての風車が稼働している前提で計算している。したがって、複数の風車からの影響を含めた予測結果として見ていただきたいと考えている。」

6. 夏季に騒音・低周波音調査をしなかった理由について

町民「騒音調査が冬場に行われていますが、夏の調査はしないのか。特に低周波音については、セミの鳴き声とは関係ないのではないか。」
事業者「今回予定している騒音・低周波音の調査は、これで終了している。夏場はセミの鳴き声などで周辺音が大きくなり、騒音測定としては適切でない時期と考えている。また、夏場は比較的風が弱く、風車から発生する音も小さくなる傾向がある。むしろ風が強い時期の方が風車音は大きくなるため、冬場の調査の方が安全側の調査になると考えている。」
町民「低周波音については、セミの鳴き声は関係ないと思うが、その点はどう考えているか。」
事業者「低周波音についても、風車が稼働する条件を踏まえて予測評価を行っている。詳細な評価方法については、A特性・G特性など、騒音と低周波音で異なる指標を用いて整理している。」

7. 低周波音による健康被害事例について

町民「環境省の資料などにも、低周波音による健康被害や眠れないといった事例があると思う。そうした被害事例を踏まえて、どのように評価しているのか。」
事業者「低周波音については、G特性で評価しており、今回の予測値は知覚し始めるとされる音圧レベルと比較して低い値であると説明している。」

8. オシドリなど野生生物への影響について

町民「オシドリなど、この地域の野生生物への影響が心配。風車や工事によって来なくなることはないのか。」
事業者「オシドリについては、複数年・複数季節にわたって調査を実施している。確認地点は、対象事業実施区域内で4地点53個体、区域外で16地点162個体、合計20地点215個体と説明している。調査結果や周辺の水辺環境を踏まえ、オシドリの生息地と重複しない風力発電機の配置計画にしていると説明した。」

9. 町長・議会の反対と撤退判断について

町民「町長や議会がここまで反対していることは、住民からの声があるから。県や国、大臣にまで働きかけている状況で、町長や議会が賛成に転じることはないと思う。企業として最後まで検討したいという考えは理解するが、ここで勇気ある撤退をしていただきたい。反対されている場所で時間やお金、能力を使うのではなく、住民が賛成してくれる場所で使ってください。」
事業者「ご意見として承る。事業者としては、環境影響評価や設計検討の途中段階であり、説明と検証を続ける考え。ただし、地域の理解がなければ事業を進められないという認識は示している。」

10. 想定外の被害と補償について

町民「資料では安全だと説明されていますが、福島の原子力発電所事故など、いろいろな災害では『想定外』という言葉で片付けられてきた。ここに住んでいる私たちには、命と財産のリスクがある。もし想定外の被害が起こった場合にも、完全に補償できる計画にしていただきたい。」
事業者「ご意見として参考にする。」

12. 合同会社という事業主体の責任範囲について

町民「事業主体が株式会社ではなく合同会社である理由を教えて。安全性の担保について説明はあるが、合同会社という形態になったことで、法的責任の範囲や限界、財源はどうなるのか。想定外のことが起きた場合、この合同会社という会社形態でどこまで責任を負えるのかを説明して。」
事業者「合同会社は会社法上認められた会社形態。今回の事業を進めるのは、鳥取西部風力合同会社。この形態を使っているのは、将来、融資を受けることを想定しているため。銀行が融資する際には、この事業に特化した会社である方が、事業の収益や担保を評価しやすいという考え方がある。日本風力エネルギー株式会社という親会社もあるが、この事業は合同会社として進める形になる。」
町民「合同会社の場合、想定外の事故や補償が必要になった時に、親会社や事業者がどこまで責任を負うのかが重要。」
事業者「会社形態としては、事業に特化した会社を設けることで、将来的な融資や事業管理を行いやすくするもの。」
 
以上です。

かなり長文になりました…最後までお読み頂きありがとうございます。私の書く文章やイラストにはAIは使わない(調べ物には使ってます。ヘビーAIユーザーです)のですが、この風力発電事業への反対運動に関しのみ、相手事業者があまりにも強大なためそうも言っておられずに、要約やイラスト作成に文明の利器AIを使っています。
なぜ普段使わないのかというと、AIの作り出すイラストは気持ちが良く感じないし、AIの書く文章は自分が発信者としてつまらないと感じるし、なにより見て読んで頂く方に対して失礼だと感じてしまうので。今時点での私の感覚は、そうです。